これからDTMを始める人へ。
特にパソコンが苦手な人にとって、DAWのインストールは、とても面倒な作業ですよね。
インストールの手順については、公式サイトのマニュアルに記載されていますが、DAWを始めて使う初心者を考慮して、ていねいに注意すべきポイントまで解説されているものは多くありません。
また、DAWはほとんどが海外製品のため、「確かに日本語にはなってるけど読みづらい!」なんてことも・・。
そこで、多くの初心者が「は??」となりがちな部分や、注意しておきたいポイントについて解説します。
- DAWのインストールや設定時に迷いがちなポイントは?
- 迷いがちなポイントに対する最適な対処方法は?
DAWのインストール時のポイント
DAWをインストールする際に、初心者が迷いがちなポイントは以下の通りです。
- パソコンのbitバージョン確認
- 動作条件の確認
- ライブラリの保存先ドライブ
それでは、それぞれのポイントについて解説していきます。
パソコンのbitバージョン確認
DAWをインストールするときに、初心者がまず最初に迷いがちなのがbit数です。
Windows/Macともに、パソコンのOSには32bitと64bitの2つのバージョンがあります。
同じようにDAWやプラグインにも2つのbitバージョンが存在しており、パソコンに対応したものをインストールする必要があります。
そのため、DAWのインストーラーをダウンロードする前に、まず初めに自分のパソコンのスペックを確認しておきましょう。
パソコンのbitバージョン(32bit/64bit)を確認
それでは、自分のパソコンのbitバージョンを確認する手順を紹介します。
Windowsのbitバージョン確認
手順1)Windowsロゴマークを右クリック
手順2)システム(Y)をクリック
手順3)システムの種類を確認する
以下のいずれかの表記がありますので、確認してください。
- 64ビット オペレーティングシステム
- 32ビット オペレーティングシステム
インストーラーのダウンロード
bitバージョンが確認できたら、DAWのインストーラーをダウンロードします。
これまでにDAWやプラグインを一度もインストールしたことがない、全くの初心者の場合は、特に何も気にせずに、パソコンのbitバージョンに合ったインストーラーをダウンロードすれば良いです。
OSとDAWのbitバージョン毎のインストール対応状況は以下の通りです。
OS | DAW | インストール対応状況 |
---|---|---|
32bit | 32bit | 問題なし。 |
64bit | インストールできない。 | |
64bit | 32bit | だいたいインストールできるが、一部動作しないものがある。 |
64bit | 問題なし。 |
と思われる人もいるのと思いますが、64bit版のDAWをインストールする際にも、注意しておきたいポイントがあります。
64bit版のDAWをインストールする際の注意事項
パソコンのOSも、DAWも64bitが主流となっていますので、ほとんどの人が64bit版のDAWをインストールすると思います。
しかし、インストールする前に、念のために以下のポイントを確認してみてください。
- 32bit版のプラグインが使えなくなるけど大丈夫?
- パソコンのメモリ容量は足りてる?
DAWをクロスグレード(乗り換え)する人や、32bitから64bitにアップグレードされる人は、特に要注意です。
32bit版のプラグインが使えなくなるけど大丈夫?
先ほどの表の通り、32bit版のプラグインの中には、64bit環境で動作しないものがあります。
動作するかどうかは、実際に64bit版のDAW上で読み込ませてみないと分からないところがあります。
しかし、メーカーサポートが終了した古いプラグインや、無料のプラグインなどで32bitにしか対応していないものはたくさん存在します。
自分の使いたいプラグインが、「32bitにしか対応してなかった!」ということがないように確認しておきましょう。
パソコンのメモリ容量は足りてる?
そもそも、64bit OSのメリットは4GB以上のメモリを有効に使えることです。
しかし、メモリが4GBかそれ以下しかない場合は、64bit OSのメリットを活かすことができないため、どちらでも大差ないのです。
ただし、そもそもメモリ4GB以下のパソコンでDTMをするのは、トラック数が増えるとすぐにノイズが発生してしまうなど、結構厳しいものがあります。
64bit環境で32bitプラグインを使う方法
32bitにしか対応してないプラグインは、基本的に32bit版のDAW上で使う必要があります。
ですが、どうしても64bit版のDAWで使いたい!という人もいるでしょう。
そこで、jBridgeというソフトを使って、64bit環境で32bitプラグインを動作させる方法があります。
詳細は以下の記事にまとめていますのでチェックしてみてください。
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動作条件の確認
スペックの足りていないパソコンにDAWソフトをインストールしたために、動作が不安定になるケースは結構あるかと思います。
DAWの動作条件を確認して、自分のパソコンが条件を満たしていない場合は、パソコンをスペックアップするなど、検討し直した方が無難かもしれません。
動作条件はDAWソフトの公式サイトなどに、以下のように記載されています。
Windows
・Windows 7、Windows 8、Windows 10。
・64ビットIntel®、および、AMDマルチコアプロセッサー。
Intel® Core™ i5プロセッサー以上推奨。
・4GB RAM(8GB以上推奨)。Mac
Ableton live:Live 10の必要動作環境
・OS X 10.11.6以降。
・Intel® Core™2 Duo Processor(Intel® Core™i5 processor以上を推奨)
・4GB RAM(8GB以上推奨)。
上記はAbleton Liveの最新バージョンのLive 10の動作条件ですが、インテルCPUでCore i5以上が推奨されています。
このことから、DTMにはそれなりのスペックのパソコンが必要になることが分かりますね。
DTMに最適なパソコンの選び方やおすすめのパソコンについては、以下の記事に詳しくまとめていますので、チェックしてみてください。
データの保存先
一般的な家庭用パソコンであれば、特に何も意識せず、全てのアプリやデータをCドライブにインストールしたり保存しているかと思います。
しかし、DAWを安定に動作させるためにも、できればDAWなどのアプリのインストール先とデータの保存先は、別々のドライブに分けておきたいところです。
例えば、以下のような構成です。
Cドライブ | Dドライブ |
---|---|
・DAWソフト ・プラグイン | ・プロジェクトファイル ・プラグインのライブラリデータ ・サンプリング音源 ・バウンスした音声データ |
- アプリはCドライブで動作させる
- データはDドライブに保存する
アプリはCドライブで動作させる
DAWやプラグインなど、良く使うアプリはCドライブにインストールするのがおすすめです。
なぜなら、Cドライブのデータ容量が増えて、残り容量が少なくなってくるにつれて、パソコンの動作がどんどん重くなっていくからです。
なので、Cドライブには、必要最低限のアプリのみをインストールして、容量に余裕を持たせておきたいところです。
ちなみに、Dドライブにアプリをインストールするのはオススメできません。
なぜなら、Cドライブに存在するOSがアプリを呼び出して動作させる時に、アプリがDドライブにインストールされていると、ドライブをまたいでアプリを呼び出す必要があるので、その分、動作に時間がかかってしまうためです。
データはDドライブに保存する
DAWやプラグインなどをインストールする時に立ち上がるダイアログウィンドウで、プロジェクトファイルやライブラリの保存先ディレクトリをどこに設定するかを決める手順があります。
DTM初心者やパソコンが得意でない場合、何も気にせずデフォルトのまま「次へ」を連打してインストールを終わらせてしまう人は多いでしょう。
しかし、DAWのプロジェクトファイルや、ライブラリデータは膨大な容量になりますので、アプリがインストールされているCドライブとは別のドライブに保存しておくのがおすすめです。
DAWのインストール手順
それでは、解説したポイントを踏まえた上で、実際のDAWのインストール手順を紹介していきます。
- Cubase
- Ableton live
- Studio one
- FL Studio
Cubaseのインストール手順
コンテンツ準備中
Ableton liveのインストール手順
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Studio oneのインストール手順
コンテンツ準備中
Logicのインストール手順
コンテンツ準備中
まとめ
DAWをインストールする時に、注意するべきポイントは以下の3つです。
- パソコンのbitバージョン確認
- 動作条件の確認
- ライブラリの保存先ドライブ
これらのポイントを知っているかどうかで、パソコンを長く使い続けた時にも、快適なDTMライフを送れるかどうかが変わってきます。
インストールする前に、今回紹介したポイントを把握して、最適なDTM環境をつくりましょう。
なお、インストールが完了したら、その次に、DAWの設定も最適化しておくことが望ましいです。