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ドラムのレコーディングに必要な機材。【2020年版】

ドラムのレコーディングに必要な機材。【2020年版】

ドラムセットの音を録音してみたいけど、どうしたら良いのかわからない」、「何を買ったらいいのかわからない」という人へ。

ドラムはパーツごとに適切な機材を選定する必要があります。

そこで、DTM歴7年の現役トラックメイカーが、ドラムのレコーディングに必要な機材のおすすめと選び方について解説します。

この記事で分かること
  • ドラムのレコーディングに必要な機材は?
  • 良く使われている、おすすめの機材は?

ドラムのレコーディング方法は?

ドラムのレコーディング方法には、主に以下の3パターンがあります。

ドラムのレコーディング方法
  1. まとめて空間録り。
  2. パーツ毎にマイクをセットする。
  3. マイク1本でパーツ毎に録音する。

① まとめて空間録り。

ドラムをまとめて空間録り。

マイク1本、あるいは複数のマイクを使って、ドラムセット全体の音を録音するという方法です。いわゆる、「空間録り」というやつです。

まとめ録りは、1本のマイクで広い範囲の音を拾う必要があるため、環境によって録り音が大きく変わります。

そのため、少し難易度が高くなりますが、比較的少ない機材で実現できるというメリットもあります。

「オーバーヘッドマイク」と呼ばれる空間録り用のマイクを使えば、かなりキレイにレコーディングすることができます。

DTM部長
DTM部長
練習を録音したい場合なんかは、この構成で十分です。

② パーツ毎にマイクをセットする。

ドラムのパーツ毎にマイクをセットする。

バスドラムスネアタムハイハットと、それぞれのパーツに対して1台ずつ、マイクをセッティングする方法です。

全てのパーツがマイクに近い距離でレコーディングできるため、一番キレイに録れますが、セッティングがとても大変で、機材もかなり多くなるため、初心者にはあまりおすすめできません。

DTM部長
DTM部長
プロのドラマーは、レコーディングもライブもこのスタイルです。

③ マイク1本でパーツ毎に録音する。

ドラムをマイク1本でパーツ毎に録音する。

マイク1本を使って、それぞれのパーツを1回ずつ録音していくという方法です。マイク1本、2本程度の最小限の機材を揃えるだけで済みますが、パーツの数だけレコーディング回数を重ねる必要があります。

また、個別録音になるので、基本的には、ワンショット(一発だけ鳴らした音)を録音して、後でDAW上でリズムを組み立てることになります。

タクヤくん
タクヤくん
どうせDAW上で組み立てるなら、最初からサンプリング音源を使えば良いんじゃないの?

ネット上には、ドラムのサンプリング音源がたくさん転がっていますので、「どうしても納得のいく音が見つからない」という場合以外は、そこまでこだわる必要はないと思います。

ドラムのレコーディングに必要な機材は?

タクヤくん
タクヤくん
そもそもドラムのレコーディングってどうやってやるの?

という人のために、そもそもドラムの音を録音するためには、どんな機材が必要になるかについて説明します。

ドラムのレコーディングに必要な機材
  1. マイク
  2. マイクスタンド

① マイク

マイク

ドラムのレコーディングには、楽器の録音に特化したマイクを使うのがおすすめです。

バスドラムとハイハットの音の高さが全然違うように、ドラムのパーツによって、周波数特性が違います。

そのため、パーツに合わせてマイクを選ぶのが理想ですが、必要なマイク数も増えていくので、初心者の場合は、そこまでこだわらなくても良いと思います。

DTM部長
DTM部長
ただし、SPL値はそれなりに高いものを選んだ方が良いです。

おすすめのマイクについては、以下の記事で詳しくまとめています。

② マイクスタンド

マイクスタンド

マイクスタンドは、タッチノイズを防ぐために重要な機材です。

「タッチノイズ」とは、マイクを手に持ってレコーディングしたときに生じる、「カサカサ」「コツコツ」とマイク表面を擦った様なノイズのことです。

そのため、ドラムに限らず、マイクを使ったレコーディングでは、一般的にスタンドを使うのが基本です。

スタンドは、安いものでも大丈夫ですが、可動部が緩んで倒れたりする可能性もあるので、足やブーム部分がしっかりしたものを選ぶのがおすすめです。

ドラムパーツごとに必要な機材は?

ドラムのレコーディングを行うために必要な機材を、ドラムパーツ毎に紹介していきます。

基本は、先ほど紹介した、マイクとスタンドのセットになりますが、その中でもパーツに適した機材があるので、紹介します。

ドラムパーツ毎に必要な機材
  1. バスドラム
  2. スネアドラム、タム
  3. シンバル
  4. 空間録り(ドラムセット全体)

① バスドラムのレコーディングに必要な機材

バスドラムをレコーディングするためのマイクは、単一指向性or超単一指向性で、SPL値が高いものがおすすめです。

「SPL値」とは、マイクがどれだけ大きい音に耐えられるかという値で、SPL値を超える爆音を拾うと、音が割れたり(クリップノイズ)、最悪の場合はマイクが故障してしまうため、注意が必要です。

バスドラムはドラムセットの中でも、最も音量・音圧が大きいため、特に注意が必要です。

バスドラム用マイクのおすすめ

Audio technica(オーディオテクニカ) | ATM25

SPL値が高く、近距離で爆音を録音しても、割れることがありません。

多くのアーティストが使っている、バスドラム用マイクの超定番なので安心のクオリティです。

バスドラム用スタンドのおすすめ

バスドラム用に使えるスタンドは、大きく分けて以下の2種類です。

  • クランプ
  • ショートブームスタンド

「クランプ」は、バスドラム本体に直接取り付けて使うタイプのマイクホルダーです。

クランプを使うメリットとしては、しっかり位置を固定できて、ライブ中などでも邪魔にもならないことです。

K&M(ケーアンドエム) | 24035B

一方、「ショートブームスタンド」は、一般的なマイクスタンドですが、高さが低い位置にマイクを固定できます。

一般的な、マイクスタンドの場合、スタンドを短くしても、地面から近い位置にマイクを固定することはできませんが、ショートブームスタンドは、バスドラムのレコーディングに最適な位置でマイキングできます。

K&M(ケーアンドエム) | 25950 RIEN

DTM部長
DTM部長
K&Mは、ドイツのマイクスタンドの老舗メーカーで、コスパが高いのでおすすめです。

② スネアドラム、タムのレコーディングに必要な機材

スネアドラムやタムをレコーディングするためのマイクも、同じく単一指向性のマイクで、SPL値の高いものがおすすめなのは変わらないです。

ただし、スネアドラムやタムの周波数特性として、中低域の成分が一番多いため、そのあたりの周波数がしっかり拾えるマイクが望ましいです。

スネアドラム、タム用マイクのおすすめ

SHURE ( シュアー ) | SM57

世界的に一番有名なマイクメーカー、SHUREのSM57は、1万円以下で手に入る、ベストセラーのハイクオリティな楽器用マイクです。

ドラムだけでなく、ギターなどの楽器のレコーディングにも使える万能なマイクです。

DTM部長
DTM部長
ちなみに、型番の「LCE」は、LC=付属ケーブルなし、E=ヨーロッパネジ変換付きという意味で、日本で流通しているマイクは、ほとんどこの仕様です。

AUDIX(オーディックス) | i5

SHUREのSM57と人気を分けるマイクです。中低域が若干強めの音質で、スネアやタムのレコーディングに最適です。

スネア、タム専用のマイクとして使うなら、コチラを選ぶのがおすすめです。

スネアドラム、タム用スタンドのおすすめ

スネアドラム、タム用スタンドも、バスドラムと同様に以下の2パターンがあります。

  • クランプ
  • ブームマイクスタンド

AUDIX ( オーディックス ) | D-VICE

先ほど紹介した、マイクメーカー「AUDIX(オーディックス)」のマイククランプです。

マイククランプはスネアやタムに直接取り付けるため、位置がほとんど決まってしまいますが、この商品は、角度を任意に変えられるため、録音した音を確認しながら、一番良い音で録れる位置に調整できます。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) | MSB

超高コスパのCLASSIC PROのマイクスタンドです。たったの2千円で手に入るマイクスタンドです。

ブームスタンドを使うメリットは、スネア、タムとの距離や角度などを自由に調整できることです。

また、ボーカルレコーディング用のスタンドとしても兼用できるので一石二鳥です。

③ シンバルのレコーディングに必要な機材

ハイハット、クラッシュシンバル、ライドシンバルなど、金物独特の高音域がしっかり拾えるものが望ましいです。

また、不要な低音域をカットするハイパスフィルターを搭載しているものも、便利です。

DTM部長
DTM部長
もちろん、低音域も含めて録音して、後からEQで不要な部分をカットしてもOKです。

シンバル用マイクのおすすめ

AKG ( アーカーゲー ) | C451B

AKGを代表する、スティック型マイクです。

価格は3万円近くしますが、申し分ないクオリティで、音質は多くのアーティストから支持を受けており、特に高音域の表現力は抜群です。

ドラム以外にも、アコギの録音などでも使うことができ、ニッケル・ステンレス弦の鳴りを忠実に収録することができます。

シンバル用スタンドのおすすめ

シンバルは、クランプでマイクを取り付けられないため、ブームスタンドを使ってマイキングします。

CLASSIC PRO ( クラシックプロ ) | MSB

先ほども紹介した、超高コスパのCLASSIC PROのマイクスタンドです。たったの2千円で手に入るマイクスタンドです。

④ 空間録り(ドラムセット全体)

ドラムセット全体を空間録りする場合には、「オーバーヘッドマイク」を使います。

オーバーヘッドマイクのおすすめ

BEHRINGER ( ベリンガー ) | C-2 コンデンサーマイク

BEHRINGERの超高コスパマイクです。たったの5千円で手に入るコンデンサーマイクです。

この価格にも関わらず、サウンドハウスなどで、とても評価が高いです。

これからドラム演奏の録音を始めたい人には、ピッタリの機材です。

オーバーヘッドマイク用スタンドのおすすめ

オーバーヘッドマイクは、部屋の中の高い位置から、下に向けてマイキングします。

そのため、天井から吊り下げるか、背の高いスタンドを使う必要があります。

K&M ( ケーアンドエム ) | 21021B

おなじみK&Mのオーバーヘッドマイク用スタンドです。

高さ2m程度まで調節可能なので、オーバーヘッドのマイキングに最適です。

ドラムのマイクセット

ここまで、パーツ毎に適した機材を紹介してきましたが、

タクヤくん
タクヤくん
ひとつひとつ選ぶの面倒くさいし、おすすめをセットでまとめて買いたい!

という人には、ドラムマイクセットがおすすめです。

AKG ( アーカーゲー ) | DRUMSET SESSION I ドラムマイクセット

信頼できるプロユースのマイクブランドのAKGの、ドラムパーツ毎に適したマイクのセットです。

バスドラム用×2、オーバーヘッド×2、タムスネア×4に、マイクホルダーやクランプ、ハードケースが付属して、たったの3万円です。

セット販売ならではのお値打ち価格なので、これから全部の機材を揃えていく予定の人には、本当におすすめです。

DTM部長
DTM部長
オーバーヘッドは、ドラムセットの音を全体録りできる

まとめ

ドラムのレコーディングに必要な機材について、解説しました。

この記事で解説した内容のポイントをまとめると、以下の通りです。

  • ドラムの録音方法は、空間録りかパーツ録り。
  • レコーディングに必須の機材はマイクとマイクスタンド。
  • 単一指向性で、SPL値の高いマイクがおすすめ。
  • 余裕があれば、ドラムパーツによって機材を使い分ける。

ドラムのレコーディングは、機材がたくさん必要になりますが、1台でドラム以外の楽器のレコーディングにも使える機材もありますので、欲しい機材から少しづつ集めていきましょう。

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