プラグインの使い方や、DAWへの入れ方が良く分からないという方へ。
パソコンが得意でない人は、設定するのも大変ですよね。
特に無料のプラグインの場合は、インストール手順が書いてあるマニュアルが英語のものが多いので、なおさら「分からない!」という人も多いと思います。
そこで、DAWソフトでサードパーティー製のプラグイン(VST、AU、AAX)を使う方法について、手順を追って解説します。
- VSTプラグインの入れ方と使い方は?
- DAWで表示されない・起動しない場合はどうすればよい?
Contents
プラグインの使い方
プラグインは、以下の手順で使えるようになります。
- プラグインを入手する
- プラグインファイルをプラグインフォルダに保存
- DAWでプラグインフォルダを読み込み
- トラックへ挿入して起動
プラグインには、ソフト音源とプラグインエフェクトなど、色々な種類がありますが、DAWソフトで読み込んで、トラックに挿入するまでの使い方は変わりません。
プラグインの規格や種類の違いについては、以下の記事を参考にしてみてください。
プラグインを入手する
まだプラグインを持っていない人は、まずは入手することから始めましょう。
プラグインの入手方法は、主に以下の2パターンです。
- 有料のプラグインを購入する。
- 無料のプラグインをダウンロードする。
① 有料のプラグインを購入する。
メーカーの公式サイトから、有料プラグインを購入します。
以下は、世界トップクラスのプラグインメーカー「Native Instruments」の公式サイトです。
なお、以下の記事で、即戦力になるおすすめの有料プラグインを紹介していますので、チェックしてみてください。
② 無料のプラグインをダウンロードする。
無料のプラグインをダウンロードして使用します。
ここでは、TAL社の「TAL-U-No-62」というフリーのVSTプラグインをダウンロードします。
なお、以下の記事で、おすすめの無料プラグインを紹介していますので、チェックしてみてください。
ということが気になった人は、「無料プラグインってどうなの?」の記事をチェックしてみてください。
それぞれのメリット・デメリットについてまとめています。
プラグインフォルダとプラグインファイルとは?
パソコンでの設定をする前に、まずはプラグインフォルダとプラグインファイルについて理解しておく必要があります。
この辺りの知識が、DTM初心者には一番、分かりにくいポイントなので、よく読んで理解するようにしましょう。
プラグインファイルとは?
プラグインファイルとは、プラグインを動作させるためのファイルで、拡張子は、.dllファイル(Windows)や.vstファイル(Mac)です。
例えば、先ほど紹介した、無料のプラグインをダウンロードして手に入れた、zipファイルを解凍すると、その中身には.dllファイルが入っています。

これがプラグインファイルです。
ちなみに、プラグインによっては、.dllファイルではなく、.exeファイルが入っている場合もあります。
多くの無料プラグインには、日本語マニュアルが付いていないため、「一体これをどうすれば良いの?」となると思います。
プラグインフォルダとは?
プラグインフォルダとは、DAW上でプラグインを読み込むためのプラグインファイルを保存しているフォルダ(パソコン上のディレクトリ)のことです。
このフォルダにプラグインファイルを格納して、DAWで読み込むプラグインフォルダの場所を指定してあげることで、DAW上でプラグインが認識されます。
プラグインフォルダは、通常、以下のような場所に作成します。
OS | プラグインの種類 | ディレクトリのパス |
---|---|---|
Windows | 64bit版プラグイン | C¥ProgramFiles¥VSTPlugins |
32bit版プラグイン | C\Program Files (x86)\VSTPlugins | |
64bit版VST3プラグイン | C\Program Files\Common Files\VST3 | |
Mac | AUプラグイン | HD:/Library/Audio/Plug-Ins/Components |
VSTプラグイン | HD:/Library/Audio/Plug-Ins/VST | |
VST3プラグイン | HD:/Library/Audio/Plug-Ins/VST3 |
DAWをインストールすると、勝手に上記のような場所にプラグインフォルダが作成されますが、VSTやAUプラグインの場合、自分で任意の場所にフォルダを新たに作成しても、問題ありません。
そのため、プラグインの容量が大きい場合は、パソコンの容量を圧迫しないように、プラグインフォルダを外付けハードディスクに作成することも可能です。
ただし、VST3プラグインの場合は、ディレクトリ固定になりますので注意してください。
ちなみに、AUやVSTというのは、プラグインの規格のことです。
となった人は以下の記事もチェックしてみてください。
プラグインファイルをプラグインフォルダに保存する
プラグインファイルを入手したら、そのファイルを所定のディレクトリに保存します。
保存する方法には、以下の2パターンがあります。
- インストールする
- 手動でファイルをプラグインフォルダに保存する
① インストールする
プラグインをダウンロードして入手したzipファイルを解凍したときに、exeファイルが含まれている場合があります。
その場合は、exeを実行してインストールするだけで、勝手に所定のディレクトリにプラグインファイルを保存してくれます。
有料のプラグインはこういうタイプが多いです。さすが有料だけあって、そのあたりは親切にしてくれる訳です。
また、Native InstrumentsやSteinbergのプラグインのように、専用のダウンロードツールを使ってインストールやアップデートを行うものもあります。

Native Instrumentsの場合、「Native Access」という、専用のダウンロードツールを使います。
② 手動でファイルをプラグインフォルダに保存する
無料のプラグインは、.dllや.vstなどのプラグインファイルを直接ダウンロードする場合が多いです。
その場合は、手動でプラグインファイルをプラグインフォルダへコピーします。

基本的な作業はこれだけです。あとはDAWで読み込むだけです。
DAWでプラグインを読み込み
プラグインフォルダとは、DAW上でプラグインを読み込むためのプラグインファイルを保存しているフォルダのことです。
DAWの設定で、VSTプラグインフォルダの場所を設定して、スキャンを実行することでプラグインを読み込むことができます。

各DAWソフト別の設定方法については、以下の記事を参考にしてください。
- Ableton Liveのプラグインの設定
- Studio Oneのプラグインの設定
FL Studioのプラグインの設定
トラックへ挿入して起動
ここまでの設定が完了したら、いよいよプラグインを起動させます。
基本的には、ライブラリビューから使いたいプラグインを選択して、任意のMIDIトラックにドラッグ&ドロップするだけで、プラグインが起動します。

ただし、この辺りも各DAWソフトによってプラグインの起動方法が異なるため、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
- Ableton Liveのプラグインの設定
- Studio Oneのプラグインの設定
FL Studioのプラグインの設定
プラグインが表示されない場合は?
ここまでの手順を参考にして、DAWソフトでプラグインを読み込んでも、プラグインが表示されない、または立ち上がらない(起動しない)場合、以下のような原因が考えられます。
- bitバージョンが異なる
- プラグインの形式が異なる
- DAWで機能が制限されている
① bitバージョンが異なる
DAWとbitバージョンが異なるプラグインを使っている場合は、基本的にDAWでは読み込めません。
ただし、bitバージョンが異なるプラグインをDAWで使う方法はあります(メーカー推奨では無いですが)。
その方法については、以下の記事で詳しく解説していますのでチェックしてみてください。
(リンク準備中)
② プラグインの形式が異なる
プラグインには複数の形式があり、DAWによって対応しているものと、そうでないものがあります。
例えば、ProToolsでは全てのエディションにおいてVSTは使えません。
また、OSとプラグインの形式の対応については、「Windows/Macで使えるプラグイン規格」の記事を参考にしてください。
③ DAWで機能が制限されている
無料版のDAWソフトは、一部の機能に制限がかかっているものが多いです。
例えば、Studio One Primeでは、サードパーティー製プラグインの読み込みができないようになっています。
Studio oneをお使いの場合は、バージョンを上げて制限を解除するか、他のDAWソフトに切り替える必要があります。
まとめ
プラグインの入れ方と使い方の手順をまとめると、以下の通りです。
- プラグインを入手
- プラグインファイルをプラグインフォルダに保存
- DAWでプラグインを読み込み
- トラックへ挿入して起動
実際、やることは簡単で、手順通りにやればパソコンが苦手な人でも簡単にプラグインを使うことができます。
ただし、色々と知っておくべき注意ポイントはありますので、この記事の内容をしっかりと読んでください。
この手の知識は、今後DTMで制作するために知っておくと役に立ちますので頑張って覚えてくださいね。