DTMをこれから始める人や、始めたばかりの人が知らない専門用語として、「MIDI」があります。
DTMで曲作りをやっていくのであれば、MIDIの仕組みを理解しておくことは必須です。
そこで、今回はMIDIとはそもそも何か?何ができるのか?について解説します。
- MIDIとは何?
- MIDIを使って何ができる?
- MIDIコントローラーには、どんな種類がある?
Contents
MIDIとは?
簡単に言うと、キーボードの鍵盤で、「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」と叩いた結果をコンピュータに送るための信号のことです。
MIDIで何ができるの?
MIDIでできることは、主に以下の3つです。
- 打ち込みにより、ソフト音源を演奏
- MIDIコントローラーで、DAWやソフト音源を操作
- ハードシンセなど外部接続機器の演奏
① 打ち込みにより、ソフト音源を演奏
DAWソフトで、MIDIデータを書くことを、一般的に「打ち込み」と言います。キーボードとマウスを使って打ち込んで作られることから「打ち込み」と呼ばれています。
MIDIを時間軸に並べた演奏データのことをMIDIシーケンスといい、DAWでは、ピアノロールと呼ばれる画面上で、MIDIシーケンスの打ち込みを行うことで音作りをしていきます。
DAWには「ソフト音源」と呼ばれる、コンピュータ上で演奏できるバーチャルな楽器が付属しています。
ソフト音源は、演奏データであるMIDIシーケンスを受けて、コンピュータ上でシンセサイザーやギターなどの音を再現して演奏することができます。
そのため、楽器を弾けなくても、プロの演奏にも負けない超絶テクのフレーズを作ることができます。
② MIDIコントローラーで、DAWやソフト音源を操作
コンピュータ上での打ち込み作業とは別に、MIDIキーボードなどのコントローラーを使って実際に演奏したMIDIデータを、リアルタイムでコンピュータに取り込んで記録することもできます。
マウスで音符をひとつひとつ地道に打ち込んでいく作業は、慣れるまではなかなか大変です。
少しでもピアノが弾ける人であれば、MIDIキーボードを使った方が効率が良いです。
- MIDIキーボード
- MIDIパッドコントローラー
- MIDIコントローラー
また、MIDIパッドコントローラーがあると、ドラムセットのビートを作る際に、人間が叩いたような自然なリズムを簡単に作ることができます。
③ ハードシンセなど外部接続機器の演奏
デジタルシンセサイザーなど、MIDI入力に対応したハード機材をパソコンと接続することで、DAW上で打ち込み作成したMIDIシーケンスでの自動演奏ができます。
また、その演奏音をDAW上に返すことで、ハード機材の演奏をそのまま録音することができます。
ピアノが得意でない場合、自分で演奏して録音すると、タイミングやテンポを合わせるのが難しいですが、MIDIシーケンスで演奏させることで、精度の高い演奏が簡単にできます。
MIDIコントローラーの接続端子
MIDIコントローラーの接続端子には、大きく分けて以下の2種類があります。
MIDIコントローラーを購入する時には、どんな接続端子を持っているか確認しておきましょう。
- USB端子
- MIDI端子
- CV/Gate端子
- ペダル端子
- (モノラル/ステレオ)標準端子
① USB端子
USBケーブルを使って、そのままパソコンに直接接続できる端子です。
2020年現在、ほとんどのMIDIキーボードはUSB端子(Type-B、Type-C)を持っています。
iPhone/iPadに接続する場合は、Lightning-USB3カメラアダプタが必要になります。
Lightning-USB3カメラアダプタ
多くのMIDIコントローラーは、iPhone/iPadでも使うことができますが、対応していない場合や、一部の機能しか使えない(キーボードは使えるけど、ボタンは効かないなど)場合もあるので注意が必要です。
② MIDI端子
パソコンにはそのまま接続できない為、MIDI-USB変換器が必要です。
オーディオインターフェイスには、この変換器の機能を兼ねているものが多いです。
オーディオインターフェイスを使って、MIDIキーボードをパソコンに接続する場合は、以下のような構成になります。
THRUについても説明が必要。
③ CV/Gate端子
アナログシンセやモジュラーシンセなどのヴィンテージマシンは、MIDIに対応していないものが多く、その代わりに「CV/Gate」という信号規格に対応しているものがあります。
そのため、USBをCV/Gateに変換して、これらのシンセを演奏することができます。
以下の図は、USB-CV/Gate変換機能をもつ「KORG SQ-1」という機材を使って、パソコンからアナログシンセを演奏する場合の構成です。
- KORG SQ-1
- Doepfer Dark link
- Doepfer Darktime
- Arturia Beatstep
④ ペダル端子
サスティンペダル
ダンパーペダル
⑤(モノラル/ステレオ)標準端子
MIDIキーボードには、以下の2タイプがあります。
- MIDI信号だけをやり取りするタイプ
- 音源が内蔵されていて、キーボード単体で音が出せるタイプ
基本的には、MIDI信号だけをやり取りするタイプがほとんどなのですが、音源を内蔵しているタイプのMIDIキーボードの場合、音声信号を出力する(モノラル/ステレオ)標準端子が付いています。
おすすめMIDIキーボード
初心者におすすめな定番のMIDIキーボードを紹介します。
MIDIについてもっと詳しく知りたい人は
MIDIについて、もっと詳しく知りたいという人におすすめなのが、こちらの本です。
MIDIについて、基礎から説明されており、MIDI検定にも対応しています。
これ1冊で十分にマスターできます。
まとめ
この記事では、MIDIとは何か?に対する答えについて解説しました。
ソフト音源で音作りをしたり、MIDIキーボードでメロディラインの打ち込みを行ったりなど、DTMにとって、MIDIがどれだけ重要な役割を担っているか理解できましたでしょうか。
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