「サンプル音源を活用して音楽制作をしてみたい!」という人におすすめなのが、無料でも使えるサンプル音源のサブスク配信サービス「Loopcloud」です。
この記事では、Loopcloudの概要や利用するメリットから使い方まで徹底的に解説します。
この記事は、DTM歴7年で楽曲のリリース経験もある現役トラックメイカーDTM部長(@dtmbu)が書いています。
- Loopcloudって何?具体的に何ができるの?
- Loopcloudの始め方や無料でサンプルをもらう方法は?
Contents
Loopcloudとは?
「Loopcloud」とは、月額料金を支払うことによって数百万をこえる膨大な音源サンプルから、好きなものをダウンロードして使えるサブスクリプションサービスです。
一般的な音源サンプルのサブスクは有料のものがほとんどですが、Loopcloudには、なんと「Freeプラン」なるものが存在しており、毎日無料でサンプル音源が手に入る、とても太っ腹なサービスなのです。
この無料プランは、正直いつサービス終了するか分からないので、早めに登録してその恩恵に浸ることをおすすめします。
なお、Loopcloudは、Webサイトから音源サンプルを購入するのではなく、専用のアプリをダウンロードして、アプリ内で購入からダウンロードまでを一括で行うことができます。
Loopcloudのメリットは?
サービスの概要が分かったところで、「Loopcloud」を利用するメリットについて、もう少し詳しく解説していきます。
- Freeプランで毎日無料でサンプル音源が手に入る
- 購入前にサンプルの加工・編集し放題
- クラウドを活用して便利に使える
- Loopmastersとアカウント連携できる
① Freeプランで毎日無料でサンプル音源が手に入る
「Loopcloud」のFreeプランでは、毎日5つまで無料でサンプル音源を入手することができます。
無料トライアル登録を行い、Loopcloudアプリを起動した時点で、まずWelcome Pack(音源サンプルパック)が特典としてもらえます。
さらに、上位プランのStudioプラン(1日25個までのプラン)も、30日間無料でお試しすることができます。
② 購入前にサンプルの加工・編集し放題
Loopcloudアプリでは、サンプル音源の購入・ダウンロードだけでなく、なんと音源の加工・編集をすることができます。
しかも、購入していない音源までも、編集・加工してDAW上で音鳴りを確認することができます。
サンプルを購入・ダウンロードする前に、その音が楽曲で使えるかどうかを見極められるのは、とてもありがたいことですよね。
③ クラウドを活用して便利に使える
アプリで購入したサンプル音源は、ダウンロードしなくてもDAW上で音を鳴らすことができ、オーディオトラックに貼り付けたときに初めてダウンロードが始まります。
そのため、購入したサンプルをダウンロードしてローカル(自分のPC)に保存しておく必要がありません。
また、Freeプラン以外の上位プランでは、Loopcloudのクラウドストレージ(5~250GB)を利用することができるので、Loopcloud以外で入手したサンプル音源をクラウドに保存しておくことができます。
④ Loopmastersとアカウント連携できる
Loopcloudは、同じ会社のサンプル音源の総合販売サイト「Loopmasters」とアカウントを連携することで、Loopmastersで購入したサンプル音源もLoopcloudアプリで管理することができます。
また、Loopmastersにユーザー登録すると、「Loopmasters Free registration Sample Pack」という、1GBのサンプル音源が無料でもらえますので、合わせて登録することをおすすめします。
Loopcloudを利用する上での注意点は?
次に、Loopcloudを実際に使ってみて感じた、注意すべき点について説明します。
- アプリの動作が重い
- 試聴回数に制限あり
① アプリの動作が重い
機能が盛りだくさんのLoopcloudですが、その分、アプリの動作が少し重く感じることがあります。
パソコンのスペックが高かったり、インターネットの回線が速ければ、そこまで不快に感じることはないかもしれませんが、アプリからクラウドに連携してデータを表示しているため、どうしても処理が重くなってしまう部分はあるでしょう。
② 試聴回数に制限あり
LoopcloudのFreeプランでは、サンプル音源を試聴(プレビュー)できる回数に制限があり、1日200回までとなっています。
そもそも、ダウンロードできるのが1日5サンプルまでのため、そこまで影響はないかもしれませんが、頻繁にプレビューする人の場合は、すぐに制限に到達してしまうでしょう。
Loopcloudの評価は?
実際にLoopcloudを利用している日本のDTMerたちの反応も気になりますよね。
そこで、Twitterから利用者たちの声を拾ってみました。
Loopcloudの始め方は?
「さっそくLoopcloudを試してみたい!」という人のために、始め方を紹介していきます。
最初は、まずFreeプランか、Studioプランの30日間無料トライアルから始めることをおすすめします。
- ユーザー登録
- 無料トライアル申し込み
- アプリをインストール
① ユーザー登録
まず、LoopcloudのWebサイトにアクセスします。
はじめに、Loopcloudのユーザー登録(無料)が必要になりますので、[Log In]をクリックします。
するとログイン画面に移動しますので、ここで[Create an account(アカウントを作成)]をクリックします。
メールアドレス、パスワードを入力したら、[Get Started!(始める!)]をクリックします。
※ちなみに、この新規アカウント作成ページへの直リンクはこちらです。
入力したメールアドレス宛に確認メールが届きますので、メール本文にあるリンクボタンの[finish registering here(登録を完了)]をクリックします。
クリックしてURLを開くと、ユーザー登録が完了して、同時にアカウントにログインできます。
そのまま続けて、無料トライアルを申し込んでみましょう。
② 無料トライアル申し込み
Loopcloudのトップページで、[Try Loopcloud Free(loopcloudを無料でお試し)]をクリックします。
ちなみに、ログイン後であれば、どの画面からでも構いません。
リンク先の画面で、[See the plans(プランを見る)]をクリックします。
次の画面で、プランを選択して[Continue]をクリックします。最初は、30日間無料でお試しできる[Studioプラン]がおすすめです。
各プランの違いを詳しく知りたい人は、この記事後半で解説していますので、そちらをチェックしてみてください。
続けて、[Continue]をクリックします。ここには、「クレジットカードを登録してもらうけど、トライアル期間が終了する前にキャンセルすれば無料のままだよー。」的なことが書かれています。
名前・住所などの請求情報と支払い方法を入力したら、[I agree(同意する)]にチェックを入れて[Start now(始める)]をクリックします。
これで、無料トライアル(あるいは通常プラン)への申し込みが完了しました。
③ アプリをインストール
無料トライアル(あるいは通常プラン)の申し込みが完了したら、さっそくアプリをダウンロードしてみましょう。
インストールウィザードに従って作業を進めます。
インストール完了後の画面で、[Run Loopcloud.exe(Loopcloudを起動する)]にチェックを入れたまま[Finish(完了)]をクリックします。
すると、Loopcloudのアプリが起動しますので、先ほど作成したアカウントでログインします。
初めてログインする場合は、Loopcloudのアカウントとの同期が始まりますのでしばらく待ちます。
これでLoopcloudを使うための準備が整いました。
Loopcloudの使い方は?
次に、Loopcloudアプリの使い方について解説します。
- サンプル音源の購入
- ライブラリで購入したサンプル音源を管理
- サンプル音源の加工・編集
- DAW上で音を鳴らす
① サンプル音源の購入
Loopcloudアプリを起動してから、お好きなサンプルパックの「iマーク」をクリックすると、パックに含まれるサンプル音源が一覧で表示されます。
一覧の中から、試聴したいサンプル音源をクリックすると、アプリ画面下部のプレイヤーで再生できます。
購入する場合は、サンプル音源の右端にある「P」をクリックします。Pの横にある数字は、購入によって消費されるポイントです。
ちなみに、Studioプランの無料トライアルの場合は、最初に300ポイントが与えられて、サンプル音源を購入する度にポイントが消費されていきます。
② ライブラリで購入したサンプル音源を管理
購入したサンプル音源は、ライブラリ画面で管理することができます。
画面左上のメニューから[library]をクリックすると、自分が購入したサンプル音源の一覧を見ることができます。
サンプル音源の右端にあるマークはそれぞれ「ダウンロードしてパソコンに保存済みの状態」か「ダウンロード前でLoopcloudのクラウドにある状態」のいずれかを表示しています。
パソコンに保存済みのサンプルの保存場所は、デフォルトで以下のディレクトリ(C直下)になっています。
C:\Loopcloud
パソコンの保存先を変更するには、画面右上の「Preferences」をクリックします。
[GENERAL]→[Select library folder]のメニューから保存先を変更しましょう。
ちなみに、Loopcloudの利用を開始した時点で、「Loopcloud Welcome Pack」というサンプルパックが無料でもらえます。
また、音源サンプルパックの総合販売サイト「Loopmasters」にユーザー登録することで、「Loopmasters Free Registration Samplepack」ももらえます。
③ サンプル音源の加工・編集
Loopcloudアプリの独自機能として、サンプル音源をアプリ内で加工・編集することができます。
試しに、[PATTERN]の右側にある[<>]をクリックして再生パターンを変えてみましょう。
すると、勝手に波形を切り貼りして再生パターンを変更してくれます。
これにより、楽曲の中でサンプルをどう使うか、アイディアを膨らませることができます。
他にも、以下のような加工・編集ができます。
機能 | 内容 |
---|---|
BPM | 再生速度の変更ができます。 |
PITCH | ピッチ(音高)の変更。キーを設定してAutoで自動設定することも可能。 |
PATTERN | 再生パターンの変更ができます。 |
EDIT | 「戻す/進める」を使います。Ctrl+Zなどのショートカットも使えます。 |
GRID | グリッド幅の調整ができます。 |
TOOLS | DAWと同じように波形編集が行えます。 |
FX EDIT | +をクリックしてエフェクトを追加できます。 |
ZOOM | 波形の拡大/縮小ができます。 |
④ DAW上で音を鳴らす
Loopcloudアプリは、DAW上でプラグイン(VST、AU、AAX)として起動させることができます。
たとえば、Ableton Liveだと、PluginフォルダからMIDIトラックへドラッグ&ドロップするだけで、簡単に起動できます。
Loopcloudアプリ側を確認すると、プレイヤーの右端に「CONNECTED TO ABLETON LIVE」と表示されています。
これで、Loopcloudのプレイヤーで再生している音をDAW上で鳴らすことができるようになりました。
これにより、購入していないサンプル音源であっても、全てDAW上で音を鳴らすことができるので、
なんていうことも出来てしまうのです・・・。
Loopcloudのプランの違いは?
Loopcloudには、無料から有料まで、複数のプランがあります。
という人のために、各プランの違いをまとめてみました。
- 30 day free trialとは?
- Pointsとは?
- Versionとは?
- FXとは?
- Multitrackとは?
- Storageとは?
- Machine limitとは?
- Free Sounds/Dayとは?
- Exclusive soundとは?
- Top Up Pointsとは?
30 day free trialとは?
30日間無料トライルが適用できるかどうかです。
最も人気のあるStudioプランのみが、無料トライアルの対象プランとなっています(2020年5月時点)。
Pointsとは?
毎月もらえる、消費ポイントのことです。Free:0、Artist:100、Studio:300、Pro:600になっています。
目安として、1つのサンプルにつき、だいたい1~2ポイント消費するので、入手できるサンプル数はポイント数の半分程度になります。
Versionとは?
Loopcloudアプリのバージョンです。FreeプランのみStandardとなっており、エフェクトやピッチ補正機能などに制限があります。
FXとは?
Loopcloudアプリには、購入前のサンプル音源にエフェクトをかける機能がありますが、Freeプランではこの機能が使えません。
ただし、DAW上で作業をするときにエフェクトを使えば良いので、そこまで重要ではないとも思います。
Multitrackとは?
Loopcloudプレイヤーで、同時に並べてプレビュー(試聴)できるトラックの数です。
Freeプランは2トラックまで、その他のプランは8トラックを同時に試聴できます。
Storageとは?
Loopcloudのオンラインストレージの容量です。Freeプラン以外では、自分のデータをクラウドに保存できます。
保存できる容量は、Free:0、Artist:5GB、Studio:50GB、Pro:250GBとなっています。
Machine limitとは?
1つのアカウントでLoopcloudアプリを使える端末(PC)の数です。
基本2台まで接続可能ですが、Proプランのみ4台まで接続可能となっています。チームで制作するときに便利です。
Free Sounds/Dayとは?
1日にフリーサンプルを入手することのできるサンプル数です。
Loopcloudには、1万以上の無料サンプルがありますが、それを1日の制限数までダウンロードすることができます。
制限数は、Free:5、Artist:10、Studio:20、Pro:50となっています。
Exclusive soundとは?
Loopcloudでは、Freeプラン以外でのみダウンロードできる、厳選されたアーティストによる特別なサンプル音源があります。
ただし、Freeプランでもかなりの数のサンプルが利用できるため、Exclusiveによっぽど欲しい音源が無い限りは不要でしょう。
Top Up Pointsとは?
Freeプラン以外では、ポイントやストレージの空き容量が無くなった場合に、追加購入することができます。
逆に、Freeプランでは、毎月5サンプルまでしかダウンロードできません。
Loopcloudのプラン変更や解約方法は?
Loopcloudのプランをアップグレードしたり、利用中のプランをキャンセルしたくなった場合の方法についても参考までに紹介しておきます。
- プランの変更
- プランの解約
① プランの変更
プランの変更や利用中のプラン(無料トライアルも含む)の解約をしたい場合は、まずLoopcloudアプリの画面右上のアイコンをクリックして、[Account]→[SETTINGS]の順にクリックします。
すると、WebブラウザからLoopcloudのマイアカウントページにアクセスします。
この画面の[Current Plan(現在のプラン)]の右側にある[Upgrade(アップグレード)]をクリックします。
あとは、変更したいプランを選択して[Continue]をクリックするだけです。
なお、年額プランに変更したい場合は、その下にある[Click here]をクリックします。
Studioプランの無料トライアル期間が終了するので、その後でFreeプランに切り替えたいときも、同様の手順でOKです。
② プランの解約
現在利用しているプラン、あるいは無料トライアル中のStudioプランをキャンセルしたい場合は、先ほどのアカウントページで、[Cancel Subscription(サブスクをキャンセル)]をクリックします。
まとめ
「Loopcloud」とはどんなサービスなのか、そのメリット・デメリットから始め方・使い方まで徹底的に解説しました。
この記事で解説した内容のポイントをまとめると、以下の通りです。
- Loopcloudとは、サンプル音源のサブスクリプションサービス。
- 無料で毎日5つのサンプルがもらえる太っ腹なサービス。
- アプリで購入前にサンプルを加工・編集できる便利な機能あり。
- DAW上でプラグインとして起動できる機能あり。
- サンプル音源使う人には、とてもおすすめ。
サンプル音源のサブスクリプションサービスは、他にも色々ありますが、ここまで無料で出来ることが多いという点では、確実にLoopcloudがリードしています。
総合的に素晴らしいサービスなので、ぜひ一度、試してみて頂くことをおすすめします。